ステンレスアクセサリー 工賃による仕上がりの違い

ステンレスは固い金属です。その為、金やプラチナ等の貴金属に比べ研磨に時間がかかります。
限られた工賃の中で、ある一定以上の品質で加工できる会社は本当に少ないです。
また、デザインに合わせてしっかり道具の選定をしないと余計に手間が掛かり、手間を掛けたのに形状を崩すという悪循環を生む素材でもあります。
金やプラチナに比べ加工時間が掛かる事や、手離れよく加工する為の道具の選定の煩わしさからステンレスの加工を敬遠する会社や職人さんがいるのも事実です。
簡単に言ってしまうと、工賃(道具代+加工時間)が合わない=手離れが悪いという素材です。
手離れが悪いモノを工賃(道具代+加工時間)に合わせて作業していく為、所定の加工時間内に終わらせる為に力業で加工する必要が生じ、その結果カタチがダレるまで磨いたりしてしまうのです。
店頭やネットショップで一見キレイに出来上がってそうに見えて、カタチがダレていたりする製品が多いのはその為です。
当社のステンレスアクセサリーを研磨した参考例をご覧ください。

左から 鋳造上がり / 工賃¥1000 / 工賃¥1500
注:100ペア(200ヶ)以上の量産品の場合、工賃は上記より安価なります。



鋳造上がりのこの状態から研磨加工を進めていきます。


左から、工賃¥1000と¥1500で一見同じ様な品質に見えますが、道具の選定、下磨き~仕上げ、細部への手の入れ方が変わります。



【工賃¥1000】
肉眼では気づきにくい場所に磨き残しがありますが、着用した時には当人も周囲の人も気づかないレベルです。形状、ぱっと見の綺麗さを重視した研磨です。
十分に艶のがあり、華やかさ、彩りを与えてくれます。




【工賃¥1500】
肉眼では気づきにくい場所にまで手を入れてあります。貴金属ジュエリーと同等の品質です。
形状、艶、輝きを重視した研磨です。身に着けていてステンレスとは気づかれる事はないでしょう。
ステンレスは加工の難しさはありますが、他のアクセサリーやジュエリーに比べ素材代が安価であり、硬いので傷がつきにくく、錫や真鍮、金、銀に比べアレルギーが起こりにくい等のメリットの方が多い素材です。
素材代が安価の為、大ぶりなデザインでもユーザーの手の届く価格で製品化できるなど、デザイン/企画次第で化ける素材です。
当社ではデザイン(形状)を損なうことなく、ステンレスの研磨を行っております。ご予算に合わせて仕上がり具合を柔軟に対応する事で、各企業様のご要望に応えております。